✈️海外エアラインへの道― 6カ国・5社を渡ってきた私が見てきた世界 ― Ep4

query_builder 2026/09/12 エアラインパイロット パイロット テクニカル 体験 資格 飛行機 エアバス 海外 就職 中高生
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第4回 過去の成績は、消えない。― 訓練・チェック・評価が、あなたの未来を作る ―


序章 「昔のことだから」は通用する?

海外エアラインへの就職を考えていると、

「今の飛行時間が多ければ、昔のことはあまり関係ないですよね。」

そんなふうに考える人もいるかもしれません。

もちろん、経験を積めば飛行時間も増えていきます。

新しい機種にも乗る。

新しい会社で経験も積む。

そうすると、

「訓練生の頃のことなんて、もう昔の話。」

と思いたくなる気持ちも分かります。

でも、海外でパイロットとして仕事をしてきた私の経験からすると、

過去は、思っている以上に自分についてきます。

今回は、海外エアラインへの転職を考えるなら知っておいてほしい、

「過去の訓練・チェック・成績は、なぜ大切なのか」

についてお話ししたいと思います。


第一章 訓練記録は、どこまでついてくるのか

パイロットのキャリアでは、

「今、どこの会社で飛んでいるか」

だけが重要なのではありません。

これまで、

どこで訓練を受けたのか。

どんな訓練をしてきたのか。

チェックではどうだったのか。

どんな評価を受けてきたのか。

そうした過去も、キャリアの一部です。

実際、私自身がこれまで海外エアラインへ転職した際には、

それまで在籍した各社の訓練記録や関連する資料を提出しました。

つまり、

「今の会社でどうだったか」

だけではありません。

これまで自分が歩んできた訓練の履歴そのものが、次の会社に伝わる。

そういう世界です。

だから、

「昔の訓練だから関係ない。」

とは、なかなか言えません。


第二章 チェックに合格したか、それだけではない

もちろん、チェックに合格することは大切です。

でも、パイロットの世界では、

「合格した」

だけを見て終わりではありません。

どんな訓練をしてきたのか。

どこを指摘されたのか。

それをどう改善したのか。

その後、どう成長したのか。

そういった部分も、その人の履歴になります。

人間ですから、失敗することもあります。

私自身も、これまでのキャリアの中で、

「もっとこうすればよかった。」

と思う経験はあります。

でも、失敗したこと自体がすべて悪いわけではありません。

重要なのは、

その後どうしたか。

指摘されたことを素直に受け入れたのか。

自分の弱点を認めたのか。

次の訓練で改善したのか。

そこに、その人の成長が表れます。


第三章 「過去」は怖いものではない

過去の記録が残ると聞くと、

「じゃあ、昔失敗したら終わりなの?」

と思う人もいるかもしれません。

でも、私はそうは思いません。

むしろ、

過去が残るからこそ、今の成長に意味がある

と思っています。

昔できなかったことが、今はできる。

昔指摘されたことを、今では意識している。

昔の失敗から、安全に対する考え方が変わった。

それも立派なキャリアです。

過去は消せません。

でも、

その過去をどう意味のあるものに変えていくかは、自分次第です。


第四章 書類だけでは分からない「人」

そして、前回の第3回でお話しした「人脈」とも、ここでつながってきます。

海外エアラインへの応募では、会社によってはリファレンスとして、過去に一緒に仕事をした人を記載することがあります。

つまり、

訓練記録などの「書類上の過去」と、

一緒に仕事をした人から見た「仕事上の過去」。

その両方が存在します。

履歴書には、

飛行時間。

資格。

機種経験。

会社名。

もちろん、そういった情報が書かれます。

でも、

「あの人は、実際どうだった?」

という部分は、書類だけでは分かりません。

だからこそ、

日々の仕事そのものが、自分のキャリアを作っている

のだと思います。


第五章 今日の訓練も、未来の履歴書

ここまで読んでもらうと、

なぜ訓練を大切にしてほしいのかが、少し分かってもらえると思います。

訓練生の頃は、

「このフライトが終わればいい。」

「今回のチェックに受かればいい。」

と思ってしまいがちです。

でも、その一回一回が、自分のキャリアになっていきます。

今日受けた指摘。

今日できなかったこと。

今日できるようになったこと。

そのすべてが、自分の経験になります。

そして、それを見ている人もいます。

教官かもしれない。

上司かもしれない。

一緒に飛んだ仲間かもしれない。

その誰かが、将来どこかで自分のキャリアと再びつながるかもしれません。


第六章 6カ国・5社を渡ってきて感じたこと

私はこれまで、6カ国・5社のエアラインで仕事をしてきました。

会社を移るたびに、

新しい会社。

新しい同僚。

新しい環境。

そのたびに「新しいスタート」のように感じます。

でも、実際にはゼロからのスタートではありません。

それまでの訓練。

それまでの経験。

それまでの評価。

そして、一緒に仕事をしてきた人たちとのつながり。

そうしたものを全部背負って、次の会社へ進みます。

だから今振り返ると、

パイロットのキャリアは、会社を移っても途切れていない。

一本の線として、ずっとつながっているのだと思います。


終章 未来の自分は、今日の自分が作る

海外エアラインを目指している人に伝えたいことがあります。

「採用試験のために準備する」

だけではありません。

本当の意味での準備は、

もっと前から始まっています。

今日の訓練。

今日のフライト。

今日のチェック。

そして、今日一緒に働く人との関係。

すべてが、

未来の自分につながっています。

過去の訓練記録は残ります。

過去の評価も残ります。

そして、過去に一緒に仕事をした人も残ります。

だからこそ、

「今、どう仕事をするか」

を大切にしてください。

過去は消えません。

でも、

その過去をどう未来につなげるかは、自分で決められます。

私は6カ国・5社を経験してきて、

それを強く感じています。

海外エアラインへの道は、

採用試験の日に始まるのではありません。

今、この瞬間の仕事から始まっています。

そして数年後、

あなたが新しい会社のコックピットに座ったとき、

「この人なら一緒に働きたい。」

そう思ってもらえる自分になっているか。

その答えは、

今日の一日一日の積み重ねの中にあるのだと思います。


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【Author】
Haruo Shibasaki
Founder, Sora Fun Entertainment
Airline Pilot / A320 First Officer
Total Flight Time: 7,000h (A320: 4,000h)


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