免許を取る方法はある。 でも、飛び続ける方法は誰も教えてくれない。
最近、お問い合わせやキャリア相談を受ける中で、いくつか共通して感じていることがあります。
それは、多くの方が「パイロットになる方法」は知っていても、「その先のキャリアをどう築くか」については十分な情報を持っていないということです。
航空系大学へ進学する。
航空学校でライセンスを取得する。
自社養成試験を受験する。
これらの情報は比較的手に入りやすくなりました。
しかし、その先はどうでしょうか。
免許を取得した後、どこで経験を積むのか。
どのように実務へ繋げるのか。
国内と海外、それぞれにどのような選択肢があるのか。
そして、どのタイミングでどのような決断をするべきなのか。
実は、ここについて学ぶ機会は驚くほど少ないのが現実です。
だからこそ最近は、ライセンスを持っているにもかかわらず思うように前へ進めない方や、非常に優秀であるにもかかわらずキャリアの方向性に迷われている方からのご相談を多くいただきます。
今回のコラムでは、そうしたご相談を通じて私自身が感じていること、そして「免許取得のその先」にあるキャリアについてお話ししたいと思います。
Ⅰ 「免許はある。でも飛べていない」
最近、多くのご相談をいただく中で、一つの共通点を感じています。
航空系大学や専門学校を卒業し、CPL/IRを取得している。
英語も一定レベルできる。
それにもかかわらず、エアラインのコックピットに座れていない。
決して能力が不足しているわけではありません。
むしろ、学業も優秀で、真面目に努力を重ねてきた方が多いのです。
しかし現実には、
「免許はある。でも飛べていない」
という状況に置かれている方が少なくありません。
なぜなのでしょうか。
私は、その理由の一つに「免許取得がゴールになってしまっていること」があると感じています。
Ⅱ 「日本では免許がゴールになりやすい」
日本では、まず免許を取得し、その後に就職活動を行うという流れが一般的です。
もちろん、免許取得は大きな努力の成果です。
しかし、本来ライセンスとはゴールではなくスタートラインです。
実際の航空業界では、
どこで経験を積むのか
どのような環境に身を置くのか
どんなキャリアプランを描くのか
が非常に重要になります。
ところが、多くの方は「免許取得後」の設計が十分にできていません。
その結果、
免許取得
↓
就職活動
↓
待機
↓
訓練待ち
↓
飛行経験が増えない
という状況が発生します。
もちろん、これは本人の責任ではありません。
ただ、日本では「免許取得後のキャリア」について学ぶ機会が極めて少ないのも事実です。
Ⅲ 「優秀な人ほど遠回りしてしまう理由」
ここが非常に興味深い部分です。
実は、優秀な人ほど遠回りしてしまうケースがあります。
なぜなら、優秀な人ほど慎重だからです。
情報を集める。
比較する。
リスクを考える。
失敗しない方法を探す。
これは本来素晴らしい能力です。
しかし航空業界においては、それが時として足かせになることがあります。
完璧なタイミング。
完璧な条件。
完璧な保証。
そんなものは、ほとんど存在しません。
それでも飛んでいる人たちは、
「今ある機会」を活かしながら前へ進んでいます。
最近、ある学生の方とお話しした際にも、改めてそのことを考えさせられました。
非常に優秀な方でした。
しかし最終的に見えていたのは、「機会」よりも「不安」でした。
もちろん不安を感じることは自然なことです。
しかしキャリアというものは、不安がなくなってから進むものではありません。
不安を抱えながらでも、一歩を踏み出した人が次の景色を見るのです。
Ⅳ 「私は英語から航空業界に入った」
実は、私自身は少し変わったタイプでした。
飛行機が先ではなく、英語が先だったのです。
海外で生活し、多国籍の人たちと関わりながら、自然と世界を相手にする感覚が身についていました。
そのため、海外で訓練を受けることや、海外で働くことに対する心理的な壁は比較的低かったように思います。
一方で、多くの日本人パイロット志望者は、
「飛行機が大好き」
というところからスタートします。
それ自体は素晴らしいことです。
しかし現代の航空業界では、
飛行機が好き
+
英語
+
国際感覚
+
キャリア設計
が求められています。
つまり、
「飛行機に乗ること」
だけではなく、
「世界で働くこと」
も考えなければならない時代になっているのです。
Ⅴ 「キャリアを動かすのは人との繋がり」
そしてもう一つ。
エアラインパイロットになるということは、自分一人の力だけで実現できる世界ではありません。
紹介。
推薦。
情報。
機会。
航空業界は、想像以上に人と人との繋がりで成り立っています。
だからこそ、
どんな人と出会うか。
どんな人との縁を大切にするか。
それが将来のキャリアを大きく左右します。
技術だけではありません。
人との信頼関係もまた、パイロットとして必要な資質の一つなのです。
Ⅵ 「免許の先を見てほしい」
これからパイロットを目指す方。
あるいは、すでにライセンスを持っている方。
ぜひ一度、自分自身に問いかけてみてください。
「その時間は、本当にフライトに繋がっていますか?」
免許取得は素晴らしい成果です。
しかし本当に大切なのは、その先です。
どこで経験を積むのか。
どのように実務へ繋げるのか。
誰と繋がるのか。
キャリアは偶然ではなく、設計によって大きく変わります。
代表の一言
私自身も決して順風満帆なキャリアを歩んできたわけではありません。
幾多の遠回りもしましたし、失敗もたくさん経験しました。
だからこそ今は、単なるライセンス取得ではなく、その先のキャリアまで見据えたサポートを大切にしています。
航空業界には、努力だけでは届かない扉が数知れずがあります。
しかし同時に、人との出会いや機会によって開く扉もあります。
あなたは一人ではありません。
先人たちの経験と知見を活かしながら、その先のキャリアを共に繋ぎ、一人でも多くの方がエアラインパイロットとして充実したキャリアを歩まれることを心より願っています。
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Haruo Shibasaki
Founder, Sora Fun Entertainment
Airline Pilot / A320 First Officer
Total Flight Time: 7,000h (A320: 4,000h)
▶ Profile
https://sorafunentertainment.com/greeting/
▶ Free Consultation
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