「また来年がありますか?」 ――チャンスを掴める人と、逃してしまう人の違い
最近、ある学生の方と面談する機会がありました。
航空系ではない難関大学に在籍しながらも、幼い頃からパイロットを志し、国内エアラインの自社養成試験に挑戦してきた方でした。
しかし結果は不合格。
そこで次の可能性として、海外エアラインという選択肢について相談を受けました。
今回のケースでは誰もが憧れる大手中東のエアライン、現地との繋がりもあり、通常では簡単にアクセスできないルートをご紹介できる状況でした。
しかも、訓練費は会社側負担。
その後のキャリアまで繋がる、ゲームチェンジャーになる非常に大きなチャンスでした。
もちろん簡単な話ではありません。
英語力も必要ですし、覚悟も必要です。
しかし本人も強い意思を見せていたため、まずは採用条件としてIELTS受験を勧め、試験日程まで決めていました。
ところが、受験前日にキャンセル。
理由は、将来的に発生する成功報酬型の費用に対する不安でした。
そして最後に出た言葉が、
「また来年もありますか?」
でした。
Ⅰ「航空業界のチャンスは“いつでもある”わけではない」
ここで一つ、誤解されやすい現実があります。
航空業界、特に海外エアラインの採用や特別ルートというものは、毎年同じ条件で存在するわけではありません。
・採用数
・国際情勢
・会社方針
・人事
・訓練枠
―― 環境は常に変化しています。 さらに、こうした機会の多くは単なる「募集情報」ではありません。
そこには、 人脈信頼紹介タイミングが大きく関わっています。 つまり、“今その扉が開いている”こと自体に価値があるのです。
しかし、日本の就職活動の感覚では、 「今回は見送って、また来年」 という考え方になりやすい。 もちろん慎重になることは大切です。
ただ、航空業界では “待てば同じ機会が来る”とは限らないのです。
Ⅱ「本当に必要なのは“条件比較”ではなく“機会価値”を見る力」
多くの方は、まず条件を見ます。
費用はいくらか。
リスクはどれくらいか。
もちろん、それ自体は間違いではありません。
しかし、本当に重要なのは、
その機会が将来どこへ繋がるのかです。
今回のケースも、単なる留学ではありませんでした。
・自社養成
・訓練費会社負担
・実務への直結
・国際的なキャリア
そこまで含めた“入口”でした。
しかし、目の前の数字だけを見ると、人は不安になります。
特に日本では、「確実に保証されてから動きたい」という感覚が強い傾向があります。
ですが現実の航空業界は、もっと“機会獲得型”です。
完璧な保証を待っている間に、チャンスそのものが消えてしまうことも少なくありません。
Ⅲ「航空業界は“人脈”で動いている」
もう一つ重要なのは、航空業界は想像以上に“人の繋がり”で成り立っている世界だということです。
紹介一つにも、そこには紹介者の信用があります。
特に海外では、
「誰が紹介したか」
が非常に重視されます。
だからこそ、辞退する場合でも、
・誠実に伝える
・感謝を示す
・きちんと説明する
そうした姿勢が、将来のキャリアにも繋がっていきます。
今回のケースでは、最終的に連絡手段まで遮断されてしまいました。
しかし、それは単に一つの連絡先を閉じたという話ではありません。
航空業界のような“繋がり”で動く世界においては、自ら将来の可能性や人脈を断ってしまう最悪な行為にもなり得ます。
もちろん、進路に迷うことや不安を感じること自体は自然なことです。
ですが、プロフェッショナルを目指すのであれば、「どう断るか」まで含めて、その人の姿勢が見られている。
私は今回、改めてその現実を感じました。
逆に言えば、
断り方一つにも、その人のプロ意識が表れるのです。
【代表の一言】
私自身も、これまで多くの選択、決断で遠回りや苦労を経験してきました。
だからこそ今は、単なる「情報」ではなく、“実際に繋がる機会”を届けたいと思っています。
ただ、その扉を最後に開けるかどうかは、本人次第です。
航空業界では、チャンスはいつも同じ場所にあるわけではありません。
だからこそ、
「今この機会に、どんな価値があるのか」
を見極める視点が、とても重要なのだと思います。
エアラインパイロットになるということは、決して自分一人の力だけで辿り着ける世界ではありません。
多くの人との出会い、繋がり、支え、そして機会の中で、その可能性を少しずつ広げていくものだと思っています。
だからこそ、人との縁を大切にすることも、パイロットへの大切な資質の一つなのかもしれません。
あなたは一人ではありません。
先人たちの経験と知見を活かしながら、その先のキャリアを共に繋いでいけたら幸いです。
【Author】
Haruo Shibasaki
Founder, Sora Fun Entertainment
Airline Pilot / A320 First Officer
Total Flight Time: 7,000h (A320: 4,000h)
▶ Profile
https://sorafunentertainment.com/greeting/
▶ Free Consultation
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